Mさん:長野日本無線はこれまで日本国内の顧客と事業をしてきました。
現在はグローバルシェアの拡大を図ろうと海外顧客にアプローチをしている最中です。直近では、Yさんにその試作を任せようと進めています。
Cross Talk
先輩の姿に学んだ仕事の教訓
PROFILE
M・Tさん
車載部品技術部
技術グループ 担当課長
2000年 新卒入社
(工学部 通信工学科卒)
Y・Sさん
車載部品技術部
技術グループ
2021年 新卒入社
(工学研究科 機械工学卒)
中堅社員 × 若手社員が語る先輩から教わった
仕事の教訓まとめ
仕事の精度や成功の確率を上げるために、先回りして動く
臆せずにアウトプットする
メンバーの個性を活かして、コミュニケーションを大切にする
困ったことやわからないことがあったら先輩や上司に相談する
全体を把握して“要”をおさえる
Q1現在の仕事内容を教えてください。
Yさん:がんばります! 世界レベルの競合他社を相手にすることになりますね。
Mさん:今回はすでに欧州市場で実績のある複数の競合他社と技術力や価格で熾烈な戦いになりそうですね。
それに顧客との打ち合わせは、ヨーロッパやアメリカに拠点を置くエンジニアとオンラインミーティングになるので、時差の関係で夜7時や9時とかになってしまいます。打合せの言語も英語なので、現在は通訳を介しての打合せですが、将来的には英語も話せるようにならないと…(笑)
少し大変ですが、グローバル事業化のためには重要な開発案件なので受注獲得に向けて邁進しています。
Q2これまでに最も達成感を味わったエピソードを教えてください。
Mさん:現在とは違う部署にいた時の話ですが、入社3年目にノートパソコン用ACアダプタの開発が思い出に残っています。デザイン重視で、それまでになかった超薄型アダプタの開発が求められて「既存のサイズからどう薄くするのか」開発・実装・生産に至るまで、工場スタッフと幾度も議論を重ねて模索しながら製品化にたどり着きました。
初の試みの連続を乗り越えて、製品開発をやり遂げることができたという満足感がありました。多くの雑誌に取り上げられたので、記事を読む度に達成感を味わいました。
Yさん:そんなに大きな開発に携わっていたんですね! 僕はまだ入社2年目で、先輩たちからたくさんのことを学んでいる最中です。達成感というほどではないけど、今までできなかったことができるようになったり、これまでとは違った視点で物事を見るようになったりと成長を実感しています。
Q3これまでで最も大変だったプロジェクトはありますか?
Mさん:設計から製品化するまで半年程度の短納期で進める案件が多いので、製品開発が思うように進まない時はプレッシャーを感じます。
Yさん:たしかに、短い時間の中でやり遂げなくてはならない案件もたくさんありますから、手に汗を握りますね。
Mさん:短納期だからといって、ミスが生じてはいけない。「自分が今確認できることは何か?」と、常に考えながら頭の中でシミュレーションしています。
Yさん:Mさんはいつも、先回りして試行錯誤してから「これで行こう!」とみんなに展開していくことが多く、尊敬しています。「自分は知らない」とか「専門外だから」とは絶対に言わない。誰よりも先々で起こりうるリスクを想像して、確度を上げてからチームに展開していきますよね。
Mさん:そうだね。まさに、仕事の精度や成功の確率を上げたいから。ミスが生じそうなところを事前に確認して把握しておけば、すぐに対処できますからね。Yさんの苦労したエピソードは?
Yさん:樹脂成型品の金型起工図面をはじめて作成した時です。金型をつくるにあたって「どこを基準にして寸法を引くのか」「寸法交差は適切か」などがよくわからなくて。でも、先輩に相談して、無事に図面を作成することができました。
Q4双方の仕事ぶりで尊敬しているところを教えてください。
Yさん:先ほどの話にもありましたが、誰よりも先行きを想像しているところです。広く網目を張って、想像できる限りの検証や調査をしながら、「プロジェクトのどこでつまづきそうか」「時間をかけるべきところはどこか」など、全体を把握した上での最適な判断をされていますよね。どんな時も誰よりも動いているMさんがいて、「自分も経験を積みながら、想像できる範疇を広げていきたいな」と目標にしています。
かつ、開発プロジェクトメンバーや自分たちのような若手に「今、何を経験させておくと良いか」というキャリアステップも想像してくださっています。そういった仕事に対する姿勢や行動力から学ぶことが多く、憧れの存在です。
Mさん:なんだか照れますね。とにかく動くことは意識しているかな。Yさんは、アウトプットが早いよね。
Yさん:僕は性格的に「まずはやってみよう」と手を動かしていくタイプです。すぐにアウトプットして、アドバイスや反応をもらいながら改善していくようにしています。
Mさん:それってとても大事です。Yさんの良いところですよね。
上司としては、メンバーの中にも色々なタイプの人がいるから、それぞれの個性を伸ばせるようにしたいなと常々考えていますよ。
Yさん:僕のように、とにかく早くアウトプットしながら確認しておかないと不安になるタイプもいれば、コツコツ自分の中で試行錯誤してから共有したい人もいますからね。Mさんが人それぞれの個性に寄り添っている姿も、学びたいなと思っています。
ほかにも大切にされていることは何かありますか?
Mさん:大切にしているのは「製造プロセスや価格に無駄がないか?」という視点かなぁ。ものづくりの世界では当然、人も時間も、限られたリソースの中で数々の課題をクリアにしていかなければならないので、なるべく無駄がないことは必須ですからね。
あとは「仕様に対して満足のいく設計になっているか」という観点ですね。どんなに設計が良くても仕様を満たしていなければNGですし、仕様は満たしているけど設計がいまいちというのもNGですから。こういった観点は、経験によって蓄えられていくものだと思いますが、まだ学び始めの若い人たちから斬新なアイデアが生まれることも。そんな考え方があったんだ!と気付かされることもあり、若い人の感性を伸ばしていくチームづくりをしていきたいと考えながら、いつも仕事の振り分けを深く考えています。
Q5Mさんから学んだ教訓や仕事のノウハウは?
Yさん:自分はとにかく手を動かすタイプですが、Mさんの仕事ぶりを見て、全体を俯瞰しながら“要”を捉えるようにすることが大切だと感じるようになりました。もちろん若手なので、早くたくさん経験しておきたいから、アウトプットを増やしたいというのはありますが、そのアウトプットにできるだけたくさんの軸をもって、検証・実践しながら軸を太くしていきたいです。
Mさん:Yさんをはじめ、若手のみんなは失敗することが前提で大丈夫。失敗したとしても僕らのような上の立場の人間がカバーすればいいんだから(笑)。失敗を知らないと、起こりうるリスクも想像しきれないでしょうし、いろんな人の気持ちにも気づけない。失敗をおそれるよりも、どんどん挑戦してみる方が大切ですよね。
Yさん:ありがとうございます。そんなわけで現在は、Mさんが一番働いているかもしれません(笑)。
Mさん:もしも今自分が、教える立場として2倍の仕事量になっていたとしても、若手が成長して経験や実力が上がれば、互いに1/2の力で同等の仕事量をクリアしていけると思うんですよ。そうなったら、チームの力が大きくなりますよね。だから未来のためにがんばりたいと、燃えるものがあります。
リアル長野ライフTALK
休日の過ごし方
Yさん:僕は仕事を終えてからジムに行って筋トレをしています。少しでも運動すると、リフレッシュできるので。
あとは、社内に部活動があるので、同期の人たちとフットサルしたり、終わってから食事に出かけたりもします。
Mさん:僕は昔からアウトドアが好きで、家族とよくキャンプに行きます。あとは釣りも好きです。長野県内なら川釣り、少しドライブして新潟県で海釣りもできます。「長野県は海なし県」なんて言われますけど、川も湖もありますし、海もそう遠くないので、アウトドア好きにはたまらない場所ですよね(笑)。
Yさん:野球のコーチもしていますよね?
Mさん:自分の子どもたちが少年野球をやっていて、そのコーチを5年くらい続けています。それもほぼ毎週末、早朝からあるんです。だから週末のほうが忙しいかもしれません(笑)。
Yさん:コーチの経験が仕事に活かされたりしますか?
Mさん:たとえば注意しないといけない場面ってあるじゃないですか。子どもに対しても、大人に対しても同じで、感情的に伝えるのではなく、言葉遣いや声のトーンなどをコントロールして、相手が自分で気づいて変われるきっかけみたいなものを、伝えようと意識しているかなぁ。それはもしかしたら仕事にも活かされているかもしれないね。
Message for Students
就活中の学生へメッセージ
Yさん:入社したばかりの頃は、何を質問したらいいのかも戸惑うくらい知らないことばかり。でも、先輩たちがいつも親身に相談に乗ってくれます。活気があり、風通しがいい職場が一番の魅力です。
Mさん:長野日本無線は、世界でも有名な企業の製品やライフラインに欠かせない装置など、さまざまな分野の開発設計に携わっています。僕らが表舞台でスポットを浴びることはないですが、世界のイノベーションに携わっているという充実感がとても大きいです。社員一人ひとりの技術力やアイデアが、多様な製品開発を支えているので、ぜひ自分の得意を伸ばしていろんなことに挑戦してみてください!
若いうちにたくさん失敗しても大丈夫。チームでカバーし合う開発の現場ですから。
長野に暮らすことも大きな魅力です。自然豊かな環境なので、休日にさまざまなアウトドアスポーツを楽しめます。新幹線や高速道路を使えば関東圏が近いですから、仕事も遊びも充実できること間違いなしです!